遺品 処分を予防する
世の中をプラス思考に考えられる患者さんに、ガンが治ったというケースが多いそうだ。
だがよほどの強靭さを持ち備えた人でない限り、ひとりで自分を明るく支えていくのは難しいと思う。
まあひとり暮らしでなくても、病の時は、不安になるものだし、まして夫不在の家庭では、子どもを学校に送り出してしまえば、ひとり暮らしも同然の状況に追いやられる…。
では、もし誰にも気づかれず、ひとりで家で死んでしまったらどうなるのか、最寄りの警察に行ってうかがってみた。
地域に関係しているベテランの刑事さん運命の分かれ道はこの後だ。
24時間経過していても、死因となる病気で長いこと掛かりつけのお医者様に診ていただいていたという医者の証言があり、死亡診断書が出れば、警察は引き上げるらしい。
ただし、万が一医師が変死の疑いがあるにもかかわらず、正常死扱いしてしまえば、刑法百912条「変死者密葬罪」が適用され、医師は処罰されることもある。
まず、ひとつの目安は死後24時間以内に医師に診てもらっておらず、なおかつ死亡診断書がなかった場合に警察が介入するようになるという。
つまり、24時間以上放置された死体に関しては、警察が入りその原因を調べるのだそうだ。
病死か事故死かあるいは犯罪による死かによって、その取扱いが異なるわけである。
死亡の原因がわからない時は、都内の場合は、大塚にある監察医務院に運刑事課が長かったというこの刑事さんは、随分無残な現場にも遭遇したそうだが、死体に慣れるということは決してなかったと話してくれた。
刑事さんたちに見送られ、きっとどのご遺体も来世ではお幸せになられたと思ばれる。
病院の車が迎えに来てくれ、料金は無料。
そこでは行政解剖が行われるが、犯罪死の場合は司法解剖ということになる。
しかし、できれば家族や友人に見送られながら、惜しまれつつこの世を去りたい。
人を遠ざけ、孤立するということは、生きることさえも断ってしまうことに遺族がいれば、ゆかたを持って行き、着替えをさせてもらってご自宅に帰る。
ひとり暮らしの老人も多いいま、警察の介入もめずらしいことではないそうだし救われたのは、刑事さんたちがご遺体を北に向け、胸に刀を載せ合掌するという点だった。
旅立つ者にとって、一番の心配事は遣された者の健康である。
喪失による身体的、精神的負担はいうまでもないが、配偶者を亡くした男性が、配偶者との死別後半年以内に亡くなっているケースは結構多い。
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